目次EAGLE使ってみましょう


まずは使ってみましょう (3)
ボード図での部品配置

回路図を書き終わった時点ではボード図の部品はプリント基板の外に配置されています。

Moveボタンで部品を白枠内に移動します。


黄色い線は部品間の接続を示しています。線が出来るだけ短くなるように部品を移動します。


私は「無安定マルチバイブレータ(ICタイプ)」の実装に近い状態で部品を配置しました。

ボード図はプリント基板の部品を実装する面から見た図です。プリント基板では配線面すなわち、部品を下側から見る場合が多いのですが、EAGLEのボード図は部品を上から見た図になります。ピン配置など間違えないようにする必要があります。

部品名称/値の表示制御
    上のボード図を見ていただくと分かりますが、部品名称と値が入り交じっていて見づらくなっています。ここではボード図上の名称の表示/非表示の制御について説明します。

ボード図のメニューバーのViewのプルダウンメニューからDisplay/hide layers...を選択します。

これにより、左のようなDisplayというダイアログが表示されます。
Nrの項目でブルーになっている項目は表示する項目になります。
27番のtValuesの番号の部分をクリックして白に変えます。これで、部品に付けられている値の表示を消すことができます。
ちなみに、先頭のtはTOPの頭文字で、ボードの上面の表示を意味しています。bはBOTTOMの頭文字でボードの裏面の表示を意味しています。裏面には表示していないので、bの項目は制御しても変化はありません。
Placeは部品の形状の表示を制御する項目です。ただし、Placeを非表示にすると同じグループ (tまたはb) の名称、値とも消えます。また、表示にすると同じグループの全ての項目が表示されます。
Originsは部品の名称を操作を制御する項目です。
Namesは部品の名称の表示を制御する項目です。
Valuesは部品の値の表示を制御する項目です。

部品の値を非表示にすると以下のようになります。先ほどの表示に比べてかなりすっきりします。

名称の表示位置はSmash、Rotate、Moveの機能により変えることができます。
パターンを描いた後で変えることにします。

自動配線
    それではいよいよマスクパターンの配線を行います。
自動配線を行うには"Auto"ボタンを使います。

Autoボタンを押すと以下のようなダイアログが表示されます。

このダイアログの項目を設定することにより、パターンの描き方を制御できます。
今回は設定は変えずにパターンを描いてみます。

OKボタンを押すと以下のようなパターンが自動的に描かれます。

EAGLEは基本的には2層(表と裏)を使ってパターンが描かれます。
この図は部品搭載面(Top)から見た図になります。青い線は裏面の配線で、赤い線は部品面での配線になります。

エラー表示
DRC(Design Rule Check)エラーによりパターンが正常に描けない場合にはDRC Errorsが自動的に表示されます。以下のエラーはパターンを正常に描かせた後、エラー表示を確認するためにPADと配線間の距離のデザインルールを変更して強制的にエラーを出させたものです。

エラー部位がパターン図上に表示され、一覧がDRC Errorsとして表示されます。一覧のエラーを選択すると、その部位がパターン図上に白線の枠として表示されます。

    DRC Errorsリストをクローズしてしまった場合、"Errors"ボタンを押すことにより再表示させることができます。

正常にパターンが描かれた場合にErrorsボタンを押すと以下のようなメッセージが表示されます。


Xマークでエラーがあるように思えますが、エラーが無く、表示するものが無いということです。


名称位置の変更
    Smash、Rotate、Moveの機能を使って名称の表示位置を変えてみます。

名称の操作を行う場合にはDisplayのOrigins(23)を有効にする必要があります。
Displayダイアログの表示方法は「部品名称/値の表示制御」の項目を参照してください。

Originsを有効にすると各部品に中心線が引かれます。

R2の名称を例にして説明します。

最初にSmashボタンを押します。


次にR2の部品の中心線をクリックします。これにより、R2の名称に小さな+マークが付きます。

機能を止めるにはCancelボタン をクリックします。



次にRotateボタンを押し、名称に付けられた+マークをクリックします。


この操作により名称が90度左に回転します。

機能を止めるにはCancelボタン をクリックします。


次にMoveボタンを押し、名称に付けられた+マークをクリックします。名称を移動します。


この操作により名称を任意の位置に移動することができます。
移動に際して、左ボタンを押し続ける必要はありません。

機能を止めるにはCancelボタン をクリックします。

プリント基板を固定するための穴、および、プリント基板のサイズを調整して完成です。

今回作成したプリント基板は高さ1.6インチ(約41mm)、幅2.2インチ(約56mm)のサイズです。
このサイズはInfoボタンを使用して枠線の情報から計算できます。

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